エビアレルギー
食物アレルギーには、エビを食べることで人体にアレルギー症状が現れるエビアレルギーというものがあります。食物アレルギーの中で、日本人の成人に発症している割合が最も多いのはエビを代表とする甲殻類のアレルギーで、大体成人日本人の60~70人に一人、つまり約1.5%の人がエビ・カニアレルギーを持っています。
エビアレルギーの多くは幼児期に発症し、しかも治りにくく成人まで続きます。エビアレルギーの症状は典型的な即時型食物アレルギー反応で、大部分は摂取後1時間以内に発症します。口や手がかゆくなったり、じんましんが出るという症状を現れ、ひどい場合には呼吸器症状も含めたアナフィラキシー・ショックを引き起こします。
エビアレルギーの主アレルゲンは筋肉に主に含まれるトロポミオシンというタンパク質でカニも同様のアレルゲンを持っています。このトロポミオシンが現段階では甲殻類アレルギーの原因のほとんどと考えられています。このトロポミオシンはカニにも含まれており、最近の全国調査によれば、エビアレルギーの人の約65%はカニに対してもアレルギー症状を示したこと、イカやタコ・貝類に対してはカニよりも少なく、アレルギー発症率が20%程度であったことが報告されています。
また、エビアレルギーの人の約80%は、エビスナック菓子を摂取しても症状がなく、高温で焼くという製造過程において、アレルゲン性が低下したと推測されます。生のエビに触れると指が腫れるという人もいますが、トロポミオシンの耐熱性を考えると、そうした人たちもエビ料理をたくさん摂取することは控えた方がよいと思われます。エビアレルギーは摂食によるものだけでなく、接触じんましん、粉塵の吸入による職業性喘息も報告されています。また、甲殻類や貝類は、食物依存性運動誘発アナフィラキシーの原因食品としても重要です。

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